オルニチンを食品から摂取する
オルニチンを含む食品といえば、シジミを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?実はオルニチンは全ての食品に含まれ、シジミを超える含有量の食品も存在します。せっかくオルニチンを摂るのなら、効率よく取り入れていきましょう。
そこで今回は、オルニチンを多く含む食品について、ご紹介していきます。
オルニチンはどんな食品に含まれている?
オルニチンはしじみ以外にも、様々な食品に含まれています。まずはどんな食品に含まれているのか、100gあたりの含有量が特に多い食品をみていきましょう。
・シジミ 10.7~15.3mg
・ヒラメ 0.6~4.2mg
・キハダマグロ 1.9~7.2mg
・チーズ 0.8~8.5mg
魚介類や乳製品(チーズ)に多く含まれていることがわかります。植物にはごく僅かしか含まれていないため、オルニチンを多く撮るという点では、あまり適していません。
魚介類の中でも最もオルニチン量の多いシジミですが、青森県産業技術センターの研究によって、冷凍するとオルニチンの量が約8倍に増えることが明らかになっています。様々な温度を試してみたところ、-4度が最も増加しやすい結果になりました。
他のオルニチンを含むホタテ、アサリ、ハマグリを同じように冷凍した実験では、オルニチンの増加はみられなかったようです。
オルニチンはキノコ類にも豊富に含まれる
オルニチンを多く含む代表食材であるシジミですが、実はキノコにも多く含まれています。特に「ブナシメジ」には、100gあたり140mgものオルニチンが含まれ、この量は冷凍シジミの約5~7倍に相当します。
ちなみに、キノコは冷凍すると栄養素が増すといわれますが、旨味成分のグルタミン酸やアスパラギン酸は増加しますが、オルニチン量は増加しないようです。
なぜオルニチンの摂取はシジミがよいとされるのか
キノコとシジミのオルニチン含有量を比較すると、オルニチン量が増加した冷凍シジミより、キノコのほうが多いという結果でした。
一見すると、オルニチンを摂取するにはキノコのほうが効率がよさそうですが、シジミにはそれを上回る効果が期待できるのです。
シジミにはアミノ酸や亜鉛、タウリン、アラニン、ビタミンB12などが豊富に含まれています。これらの成分には肝機能向上、疲労回復などの効果があり、ストレスや運動による疲れの軽減に効果を発揮します。
ただ、これらの成分が充分に効果を発揮するには、肝臓が元気なければいけません。オルニチンが体内からアンモニアを取り除くここで、肝臓が活発になり、シジミの豊富な栄養素が全身へ行き届くようになるのです。
オルニチンの1日の摂取目安量
オルニチンの1日の摂取目安量は、400~1000㎎とされています。この量を食品から摂取するには、シジミを約1200~3000個食べる必要があります。冷凍シジミの場合でも、最低100個は食べなければいけません。
摂取したオルニチンは、オルニチンサイクルと呼ばれる機能に取り込まれます。この機能の中でアンモニアの分解を繰り返し、徐々にオルニチン量は減少していきます。そのため、食品から摂取しても、そのままの量を維持できるわけではありません。オルニチンを効率よく作用させるには、摂り方に工夫が必要です。
効率よくオルニチンを摂取するには
オルニチンを効率よく摂取するために、サプリメントの活用も検討してみましょう。食品だけでは摂りづらいオルニチンを、1日2~3粒程度で簡単に補うことができます。注意点を挙げるとすれば、サプリメントには「シジミ○個分」のように表示されているため、シジミの数量に惑わされず、オルニチンの含有量を確認するのが重要です。
また、同時に食事からもオルニチンを摂取していけば、食品に含まれる栄養素との相乗効果も期待できます。サプリメントを上手に取り入れて、オルニチンの効果を最大限に実感していきましょう。