オルニチンとオルニチンサイクルの関係とは
オルニチンは肝臓に作用して、疲労回復に効果があることは多くの方が知っているでしょう。
しかし、オルニチンが肝臓にどのように作用しているのかまでは、わからならい方のほうが多いのではないでしょうか?肝臓は私たちの健康や生命維持において、重要な役割を持つ器官です。この肝臓の働きを支えているのが「オルニチンサイクル」と呼ばれる機能なのですが、どんな働きをしているのか、ご紹介していきます。
オルニチンサイクルはアンモニアを代謝する機能
アンモニアは尿として体外へ排泄される前に、尿素へと姿を変えています。このアンモニアを尿素に変換する機能が、オルニチンサイクルです。
私たちの体内では、食事から摂ったアミノ酸の代謝や、運動によってアンモニアが生成されています。有害なアンモニアはそのままでは体内に蓄積してしまいますが、オルニチンと反応することで無害な尿素へと変換されます。その後オルニチンは再生し、何度も繰り返されるため、「オルニチンサイクル」と呼ばれているのです。
オルニチンサイクルは肝臓で行われている
オルニチンサイクルは肝臓の細胞内で行われ、アンモニアを尿素へ変換しています。
尿素は血流に運ばれ腎臓にたどり着いた後、ろ過されて最終的に尿として排泄されていきます。ただ、アンモニアは、蓄積すると疲労や神経障害を引き起こす原因となる有害物質です。尿として排泄するためには、肝臓でオルニチンサイクルが正常に行われている必要があります。
オルニチンと肝臓の関係
肝臓は食べ物から取り入れた栄養素を一旦蓄え、身体の細胞が利用できる形に作り替えた後、再び全身へ送る働きを持っています。つまり肝臓は、アンモニアの解毒以外にも、エネルギーを作り出す重要な役割を担っているのです。また、アンモニアはエネルギーの生成を阻害する働きがあることも明らかになっています。
これらからもわかるように、オルニチンサイクルがうまく機能していなければ、健康な身体を維持するためのエネルギーが不足してしまいます。オルニチンはサイクルにおいて欠かすことができない成分のため、不足させないことが重要です。
オルニチンサイクルは肝機能を向上させる
活発なオルニチンサイクルによってアンモニアが分解されると、肝機能が向上していきます。この働きによって、筋肉を作るアミノ酸、その代謝を助けて美容効果ももたらすビタミンやミネラルも全身へ行き渡りやすくなります。
また、肝臓はアルコールの分解も行う器官です。オルニチンサイクルはアルコールの分解も促進させるため、肝機能の向上によって二日酔いの予防効果も高まります。
全身の機能向上にもオルニチンサイクルは貢献する
オルニチンは元々全身に存在していて、肝臓以外にも様々な作用をもたらす成分です。肝臓は全身に栄養素を送り込む働きがあるため、オルニチンによってサイクルが活発になると、全身にオルニチンが行き届きやすくなります。その結果として、疲労回復効果、脂肪燃焼効果、美肌効果など、オルニチンが発揮する多くの効果を実感できるようになるのです。
オルニチンサイクルは、体内のオルニチン量が増加すると活発に働きます。オルニチンはストレスや加齢の影響によっても減少してしまいます。最近疲れがとれにくいなど不調を感じたら、取り入れやすいオルニチンのサプリメントを活用してみましょう。